「バレエ教育現場との連携による日本におけるバレエ教育システムに関する研究」
文部科学省 私立大学戦略的研究基盤形成支援事業
バレエ教育現場との連携による日本におけるバレエ教育システムに関する研究
(2008~2012年度)

1.バレエ環境研究グループ

本研究グループは、日本のバレエ教育の実態を大規模な社会調査によって実証的に把握し、その特徴と問題点を洗い出し、社会学、統計学などの方法論を用いたアプローチで研究をおこなった。
 
  • 日本で初めてのバレエ教室を対象とした全国全数調査の実施
  • 国内外のバレエおよび周辺分野に関する情報収集
 

研究成果

(i)「バレエ教育に関する全国調査」の実施

日本のバレエ教育環境の実態を把握するべく、バレエを指導内容に取り入れている団体を対象に「バレエ教育に関する全国調査」を実施した。2回の予備調査の結果を踏まえ、2011年9月に、「全国バレエ教室データベース」(後述)に収録したバレエ教室のうち送付可能な4,630件へ調査票を郵送し、1,484件から有効な回答を得た。

この調査を通じて、全国のバレエ教室の総数、経営主体、稽古場の数、教師の数、生徒の数と性別・年齢層ごとの内訳、教えているバレエ・クラスの種類、そしてバレエ教師の指導者資格取得の有無など、教育現場の実態が明らかとなった

地域別バレエ教室数

2011/11/20(水)学会発表 日本音楽芸術マネジメント学会において、髙橋研究員が口頭発表
学 会:日本音楽芸術マネジメント学会 第4回秋の研究大会
会 場:昭和音楽大学南校舎
論 題:『バレエ教育に関する大規模実態調査の概要と基本的集計』
発表者:髙橋あゆみ(口頭発表)、海野敏、小山久美
2011/11「バレエ教育に関する全国調査」本調査の集計結果の分析を開始
2011/10「バレエ教育に関する全国調査」本調査の回収済み調査票の集計作業を開始
2011/09/01(木) ~09/29(金)「バレエ教育に関する全国調査」本調査を実施
2011/02/15(火) ~2/28(月)「バレエ教育に関する全国調査」第2次予備調査の実施
(郵送およびインターネットによる調査)
2010/08/01(日) ~08/31(火)「バレエ教育に関する全国調査」第1次予備調査の実施(訪問および郵送による調査)

(ii) 「全国バレエ教室データベース」の構築

「バレエ教育に関する全国調査」の実施にさきだち、NTT電話番号情報、日本バレエ協会ホームページ掲載情報およびバレエ用品店の会員数のデータ等を収集・精査し、「全国バレエ教室データベース」を構築した。当該データベースには、各教室の連絡先やホームページのURL、指導ジャンル(クラシックバレエ、モダンバレエなど)等の情報を収め、都道府県別や市区町村別に教室情報を抽出することを可能にした。
今後も、全国のバレエ教室総数の推移を可能な限り網羅的に把握するため、引き続きデータベースの精査・拡充を行っていく。

(iii)国内外のバレエおよび周辺分野に関する情報収集

日本におけるバレエ公演回数や開催されている舞踊コンクール数の推移等、既存のデータについて調査している。
また、バレエの周辺領域や、比較対象になる各種舞踊・スポーツ人口に関するデータ等を収集・分析している。