まず、私立の音大の学費相場は、だいたい150〜250万円程度です。学校によって開きがありますが、充実した環境で学ぶためには年間200万円前後、4年間で約800万円の学費を見積もっておくと良いでしょう。 初年度には入学金がかかるため、2年次以降の学費と比較して高くなります。入学金は20万円程度が、一般的な相場となっています。 参考までに、以下は2023年度の「昭和音楽大学」の学費です。
このページでは、音楽大学の学費や、奨学金・特待などの経済的支援制度についてまとめています♪
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♪音大に通うにはいくら必要?学費相場について
♪音大の学費が払えない場合には支援制度や分納の活用がおすすめ
♪音大の学費が一般大学より高い理由
♪学費以外に目を向けるべきポイント:学修環境や実績など
音大に通うにはいくら必要?学費相場について
なお、国公立の大学であっても、音楽系の学部は総じて学費が高い傾向にあります。例えば、東京藝術大学は国立の大学ではありますが、学費は4年間で380万円程度かかります。音楽大学の学費が一般的な大学の学費より高くなる理由については後述します。
音大の学費の一般的な内訳
音大の学費は、学校によって多少異なりますが、一般的に以下のような内訳になります。
♪入学金(初年度のみ)
♪授業料
♪施設費、設備費
♪学生会費 など
この中で最も高い金額となるのが授業料で、年間を通して150万円近くかかるケースもあります。途中で学費の支払いが困難とならないように、計画的な納付スケジュールを立てておくことがポイントです。
音大で学費以外にかかる費用
音大では、学費以外にどのような費用がかかるのでしょうか?一般的には、例えば以下のような費用が必要になります。
♪資格課程費
♪楽譜や楽器などの消耗品費
♪外部演奏での伴奏講師への謝礼等
音大の学費が払えない場合には支援制度や分納の活用がおすすめ
音大の学費が経済的な理由で払えない場合には、各学校が提供する支援制度や分納制度の利用がおすすめです。音大では学ぶ意思を持った学生が経済的な理由で進学を断念することのないように、複数の支援制度を用意しています。学費をカバーできる制度を活用することで、経済的な問題を解決できる可能性があります。
音大の学費支援制度│昭和音楽大学の例
では、実際に音大で提供されている学費支援制度について、「昭和音楽大学」の例で確認していきましょう。
♪特待生制度
特に学業成績・人物ともに優秀な人に対して、学費を免除する制度です。入学試験での成績や在学時の学業成績次第では、30万円、60万円、90万円、120万円、150万円のいずれかの金額で学費の納入が免除になる可能性があります。
♪高等教育の修学支援新制度
大学などの高等教育学校に進学する方への国による経済的支援制度で、授業料・入学金の減免、もしくは原則返還が不要な給付型奨学金の2種類があります。支援額は世帯の収入や自宅から通うのかなど、さまざまな条件を考慮して決定されます。
♪学費支援奨学金
上記の高等教育の修学支援新制度の対象者に該当しない学生に対して、学費の減免を行う「昭和音楽大学」独自の支援制度です。経済状況と入学試験の結果を参考に、2種類の奨学金を展開しています。
♪東成学園貸与奨学金
在学生(1年次生を除く)に向けた奨学金制度で、授業料の1/4の金額を無利子で貸与します。卒業時に特に優秀な成績を修めた生徒は、貸与した額の一部または全額の返済が免除される可能性があります。
上記以外にも、昭和音楽大学では多くの学費支援制度を実施しています。以下のページから、各制度の詳細をぜひご確認ください。
学費の分納
音大の学費は、多くの学校で分納が可能です。分納とは、学費を年度はじめに一括で支払う代わりに、何回かに分けて支払うことができる制度のことです。
原則として一括での全納を推奨しているケースでも、経済的な事情を考慮して分納を選択できることが多いです。事前に音大の学費納入のスケジュールを確認し、分納が可能なのか確認しておくと良いでしょう。
学生参加型の学内アルバイト
大学によっては、学生参加型の学内アルバイトを募集している場合があります。
例えば、昭和音楽大学では「スチューデントジョブ」と呼ばれる学内アルバイトを提供しています。スチューデントジョブでは、アンサンブル演奏やオープンキャンパス等のイベント運営、模擬授業の補助、来校者への学校案内など、様々なシーンで学校の運営に参画することが可能です。様々な経験を得ながら学費や生活費を賄うことができるおすすめの制度です。
音大の学費が一般大学より高い理由
上述の通り、私立の音大の学費は年間で約200万円ほど必要で、一般大学と比較して学費が高い傾向にあると言われます。ただ、音大の学費が高額であることにもきちんとした理由があります。
個人や少人数でのレッスン・アンサンブル
音大ならではの特徴として、個人レッスンが挙げられます。ピアノや弦・管・打楽器、声楽などの演奏系の各コースでは、教員と学生によるマンツーマンのレッスンが行われています。演奏者は一人ひとり身体のつくりや癖、解釈等が様々に異なるため、上達のためには1対1の個人レッスンが最も適した授業形態なのです。
また、アンサンブル(合奏)の授業も盛んに行われており、オーケストラのように大人数で行われるものもありますが、多くは3~5名程度の少人数での演奏です。
さらに、試験前や試験本番では、楽器や声と、ピアノとの「伴奏合わせ」が行われます。伴奏合わせも、伴奏講師と学生(および教員)という少人数編成です。
以上のように、音大では個人や少人数でのきめ細かいレッスン・授業がメインとなるため、その分たくさんの教員が必要になり、費用も多くかかります。
学習環境・設備
音楽について本格的に学ぶために、音大にはさまざまな学習環境・設備が用意されています。
また、練習やアンサンブル等で使用するグランドピアノやアップライトピアノ、スタジオやホールで使用するコンサートピアノの他、貸出し用の楽器等、音大では様々な場面で使用する楽器を多数保有しています。
加えて、音大付属の図書館では、図書だけでなく、演奏に使用する楽譜やCD・DVD等の音源も所蔵しています。オーケストラの楽譜ともなると、指揮者の分や各パートの分まで購入する必要があるため、トータルの冊数はとても多くなります。
以上のように、音大では施設・設備の充実度が学生生活の質を大きく左右するため、設備投資に多額の費用がかかり、その分学費も高くなります。
学費以外に目を向けるべきポイント:学修環境や実績など
音大への進学時には、学費だけでなくその学校ならではの学修環境や実績も確認することが重要です。例えば、以下のような観点が考えられます。
♪ホールや練習室は充実しているか
たとえ学費がほかの大学より安かったとしても、自分の描く未来が実現できる環境が整っていない学校を選んでしまうと、将来の夢を叶えられない可能性があります。
より良い環境で音楽を学ぶための学費シミュレーションの重要性
音大で学ぶ場合には、ある程度まとまった学費が必要となります。一般大学と比較して学費が高くなるケースも多いため、事前に相場を確認して家族に相談するのがポイントです。
<昭和音楽大学 公式YouTubeチャンネル>